August 31, 2008

サンラのこと

いやー、この一週間ほど、関東地方の天気は凄かったですね〜。土砂降りの雨あられ&雷がピーゴロゴロ。熱帯マニラの天気がそのまま日本に移ってきたようなもんで、各地で床上、床下浸水、栃木では集中豪雨でまたたく間に道路が水没して車に乗ってた女性が閉じ込められて亡くなるなんて事故も起きました。

今日は風は強いものの時折晴れ間の広がる天気ですが、いや、もうしばらくはあんな集中豪雨は御免被りたいもんです。まあ、そんな天気が続いたせいか、例年だとこの時期わが家の周辺の田んぼは半分くらいは稲刈りを終えてるんですが、今年はまだ3分の1程度といったところでしょうか。

ところでちょうど稲刈りの話で思い出したわけでもないんですが、7月の渡比中、パンガシナンの農家を何軒か訪ねた際、農家の人からしきりに「サンラ」なるものを勧められました。サンラってご存知ですか?ネット上でこれだけのフィリピン情報があふれている昨今、いろんな人がこれについて語ってるに違いない、と思ってでググってみたんですが、あまりこのことについて言及してるサイトはないようでしたね。英語でsanglaで検索すると、↓のサイトがヒットしますが、それでもサンラに関しての情報はごくわずかです。

Loans in the Philippines [Chris At Home]

このサイトはミンダナオ島に住むアメリカ人computer engineer(アサワはフィリピナの模様)のブログのようですが、そこではサンラ(ビサヤではPrenda)は、

Prenda extends farther than pawnships, however. My wife was offered the following deal today: loan 4000 pesos, receive all income from a farm for 2 years, or longer if the 4000 pesos cannot be repaid in 2 years. The minimum expected income is 9000 pesos per year. If, and it's a big if, the money is repaid, then she will get 18,000 pesos profit on a 4000 peso loan. If it is not repaid, she will own the farm. Because she is married to a Westerner, she is offered these deals every week.

要するにサンラってのは、農家が田んぼを質に出すようなもんですな。↑の例で言うと、貸手は農家に4,000ペソを貸して2年間その田んぼを使わせてもらえるわけですね。もちろんその間、田んぼからあがった収穫は全部貸手のもの。さらに農家が2年後に4,000ペソを返せなければ田んぼはそのまま貸手のものに。これ、僕がパンガシナンで聞いたこととほぼ一緒なわけですが、ただパンガシナンの場合だと規模はもっと大きくて、僕の聞いた限りでは貸金100,000ペソで2ヘクタールの田んぼ&期間3〜5年が相場(?)のような話でした。

フィリピンではアキノ政権から始まった農地改革で地主から取り上げた土地を小作人に分け与えたそうですが、サンラのような習慣がいまだに広く行なわれているとすれば、零細農家の土地は再び地主の元へ戻っていってしまうような気がしなくもないですね。だってほとんどの農家が貸金を返せず田んぼはそのまま悪徳(?)金貸しのものに・・・でもって農家はその田んぼの小作人に・・・って話らしいですから。農地改革で小作人の得た土地は平均するとだいたい3ヘクタールくらい。くしくもパンガシナンでのサンラも2〜3ヘクタール単位。ということは、せっかく小作人が得た土地が再び地主のものとなってるのかもしれませんね。

※↑のブログ記事に僕も共感する部分は多いですが、ブログ主(アメリカ人)はローカルのフィリピノから相当いやがらせのメールを受け取った模様。これだからフィリピノの前で本音は言えません。おーコワッ。

20080831午前中時折小雨が降りましたが、午後になりやっと晴れ間が。まだミンミン蝉は鳴いてるけど、もう秋の空ですね。明日からは9月。


Posted by philer at 16:00│Comments(4)この記事をクリップ!
この記事へのコメント
興味深い記事ありがとうございます。4,000p貸して、18,000pの上がりですか。田んぼの出来高の50%以下しか貸してくれないのですね。そういえば、恋人の実家にもこういったオファーが沢山あるそうです。が、今まで何のことやらよく仕組みが判りませんでした。やっと納得できました。
 ところで農家からサンラを勧められたという事は、「これで金貸して」って意味なのですか?それとも勧めた農家も小作から搾取する側で、一緒に上手いことやろうという意味なのでしょうか?
Posted by Tsugu at September 01, 2008 18:13
Tsuguさん、こんばんは。
サンラを勧められたのは、純粋に「これで金化して」という意味のようでした。これはフィリピン全土でかなりポピュラーなようで、うちの女房も金があればすぐにでもやりたいようなことを言っているんですが、法的にどーなのかはよくわかりません。わたしも土地を担保に云々という話になるとまったく不勉強なもので(汗)。
次回渡比ではAttorenyのところに行ってその辺のところを聞いてみようと思いますが、そういえばAttorneyも隣のラ・ウニオンに田んぼを持っていてそこから定期的にコメが送られてくる云々といってました。
ただわたしとしてはバギオから車で2時間も離れた田んぼを管理するというのは結構大変=ドツボに嵌りそうで、あまり乗り気ではないんです(汗汗)。
ちなみにサンラを勧めた農家の一人(40代後半)はすでに子どもたちが大学を出てマニラでサラリーマンをしてるようで、残りの人生悠々自適みたいな感じでしたが、内情はよくわかりません。
Posted by philer at September 01, 2008 21:54
なるほど。
田んぼの管理は持ち主に任せる事も出来ると聞きました。出来高からの相殺(50%?)になるのでしょう。でもそうすると市場で買った方が安いのかな?
Posted by Tsugu at September 03, 2008 11:52
Tsuguさん、こんばんは。
>でもそうすると市場で買った方が安い
わたしもサンラの話を聞いたあと、少しそろばんをはじいてみようと思ったんですが、面倒になってやめました(汗)。パンガシナンの農家を訪ねた時、農家がいくらでRice Millerに米を売っているかも聞いたんですが、それも忘れてしまいました。こういう時はブログに記事を残しておくべきですね(後悔)。
サンラも、エントリにあげた在ミンダナオのアメリカ人のように4,000ペソくらいで始められるのならダメ元でやってみようかと思いますが、100,000ペソ〜となるとちょっと二の足を踏んでしまいます。
Posted by philer at September 03, 2008 19:29

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